香港で大規模なデモ
この写真は、香港の100万ドルの夜景とデモの様子が混ざった象徴するような1枚ですね。人口が700万人とされる香港で30万人あつまったということは、4%くらいの人がここに集結したということ。
香港で数万人が参加する民主化要求デモは、1997年の英国からの返還以来で最大規模となる中、中国本土から香港を訪れている人たちは、称賛と反感が入り混じった思いで状況を見つめている。
北京から観光目的でやってきたという29歳の女性は「人生で初めて政治を身近に感じた」とし、「これは香港にとって歴史的瞬間だ」と語った。中国は1日からの国慶節(建国記念日)の連休に入り、香港にも本土から多くの旅行者が訪れている。
この女性は、デモの様子を映した写真を友人たちとシェアし、インターネットにも投稿する予定だという。「最初はかなり怖かったが、今はデモを強く支持している。いつの日か、中国(本土)でもこうしたことが起きると信じている」と語った。
ただ、それはまさに中国政府が避けたいことでもある。共産党指導部は、民主化要求の声が本土にも広がることを警戒しており、香港のデモに関するニュースやソーシャルメディアでのコメントを厳しく検閲している。
今回のデモは1997年の香港返還以来で最大規模となっただけでなく、中国政府にとっては、1989年の天安門事件以来で最大の政治的難局となっている。
アングル:香港デモに中国から称賛と反感、「第2の天安門」警戒も
現地にいる日本人から入ってきた香港の生の声
日本に住んでる皆さんに知っていただきたい今回の香港でのデモについて
今日の朝、日本のニュース映像をいくつか見たのですが、日本の報道ではかなり勘違い、誤解のある情報がありましたので、皆さんには本当のことを知っていただきたく思います。簡単に説明させてください。
1 今回のデモは公平で民主的な選挙制度を実施してほしいというアピールです。学生が中心となってスタートしましたが、市民の多くの方が参加しております。不満が爆発したとか曖昧な政治不安に対するものではなくはっきりと一つの目的があってのものです。市民にはいろいろな不満や不安はあるのかもしれませんが、デモ参加者や活動家は非常にスマートでこの問題以外のことを出して話をややこしくするようなことはしていません。日頃の鬱憤が貯まったわけでもなんでもありませんので誤解無いようにお願いします。
2 画像を見ていただければわかると思いますが、デモ参加者はデモをおこないつつも非常に冷静でモラルをもって行動しています。別のところでも紹介しましたが、しっかりと非暴力を訴えて乱暴に警察から扱われても反撃もせずに冷静にアピールしています。日本の報道では道路を占拠して政府や警察の手を焼いているということがクローズアップされていますが、ちょっと状況は違います。彼らのほとんどはちゃんとモラルを持って行動しています。雨が降れば対立しているはずの警察にも傘を差し出すほどです。日本の報道している人も詳しい情報がわからないのかもしれませんが、デモといえば暴徒化した市民が起こし政府が冷静に対応するというようなデモをイメージすることが多いのだとは思いますが、先入観的な勝手な思い込みで報道するのはやめてほしいです。香港市民は平和的、紳士的に対応しようとつとめています。
3 日本の報道ではほとんど政府、警察側からの攻撃は報道されていませんが、現在まで政府側から武器を持たない、なんの攻撃もしていない市民に対して、ペッパーガス(胡椒スプレー)や催涙弾、催涙ガスが撃たれ、銃の威嚇射撃もありました。催涙弾はグレネードランチャーを使って撃たれたりもしています。(グレネードランチャーは発射後空中で約5方向に散弾するもので、立ち入り制限をしていないところにも飛んでしまう可能性があります。)どちらかというと政府サイドのほうが冷静さを欠いた動きをしています。実際に怪我人も出ています。
これでもデモ参加者は非暴力を徹底して抗議してます。彼らは非常に冷静です。4 傘は日よけではありません。ペッパースプレーや催涙弾から身を守るために持っています。日傘ではなく雨傘です。日本のニュースでははっきりと日よけのためにみんな傘を持っていると報道していましたが、防御のためにみんな持っています。そりゃ暑いときは日よけに使う人もいますけど、目的は違います。
5 もちろんこのデモを良しとしない人もたくさんいます。このデモのせいでお店の営業ができなかったり、中国人観光客を相手に商売している人もいますので商売にならず困ってる人もいます。でも日本の報道で言われているような「人を困らせてアピール」している的なことではありません。
結果的に困る人はいますが、迷惑をかけて嫌がらせをしてアピールしようということではありません。器物損壊や略奪などはないのではないかと思います。これは暴動ではありません。6 香港の人たちはみんな賢いです。これだけの大規模なアピールをおこないながら目の前で戦う警察が本当の敵ではないことはわかってます。
彼らも職務でやっていて政府からの指示、もとをたどれば中国政府からの指示でやらざるおえないことを理解しています。中にはもめたり口論したりしている場面も見かけますが、憎悪を持って戦ってる戦いではないということを皆さんには知っていただきたいです。7 彼ら自身が中国政府を動かすことはできないかもしれないけど、国際社会へのアピールはしっかりできています。
現実に他国が公式声明でこの問題についての発言をしだしました。中国政府も他国が内政干渉するなとアピールしていましたが、これが世界にこの問題を伝えた彼らの成果です。
香港は海外からの資金がいっぱい集まっているところです。外資の会社も非常に多く外国人居住者も非常に多いところです。
国際社会で簡単に見過ごせる地域ではないことは事実です。
世界各国の今後の対応に望みを託せる状況は作れてるという意味ではこのデモは成功の方向に進んでると私は思ってます。
ダメ元でやっていると思っている人も多いかもしれませんが、一党独裁の中国共産党を市民がこれで本当に動かせたらとてつもない大金星です。
1パーセントにも満たない可能性だったかもしれないけど諦めないで可能性を拡げた彼らは本当にすごいです。
もちろん中国内の民主化運動が拡がるのを怖がる中国共産党が簡単に折れるはずはありませんが、こんなに小さな希望からここまで大きな可能性を世界に見せた彼らは本当に凄いです。少し私見が入ってしまいましたが日本の報道よりはわかりやすく伝えられるのではないかなと私は思ってます。
日本の皆さんに今回のデモの本当のことを少しでも知っていただけたら幸いです。
https://m.facebook.com/story.php?story_fbid=10204278454308730&id=1449609669
香港のデモの様子。
香港の友人から 昨晩は30万人が集まったと! もっと報道があってもいいと思うが… pic.twitter.com/m01h0YXJje
— 山﨑 浩史 (@HiroshiYamazaki) October 1, 2014
香港のデモに集まった人数は、30万人。人口700万くらいの場所に30万人が集まったらしい。 の詳細を見る。 @attrip (アットトリップ)